薬剤師が副業、ダブルワークとしてチャレンジしやすい仕事に「お客様相談窓口」があります。比較的、在宅ワークとしてできる仕事が多いので、子育て中のママ薬剤師さんや介護などで家にいなくてはいけない薬剤師さんにとっては人気の求人です。

仕事内容は、サプリメントメーカーのお客様相談対応、製薬会社等での薬剤師の知識を生かしたカスタマーサポート等が挙げられます。最近ではスポーツファーマシストの知識を生かしたドーピング相談などでも在宅ワークの求人も出てきているといいます。ここでは具体的な仕事内容について紹介していきます。

お客様相談窓口の仕事

健康、美容系のサプリメントや化粧品、スポーツ向けサプリメントやドリンク剤といったいわゆる健康・美容食品を売るメーカーやECサイトでは、日々、お客様センター宛てに様々な質問が寄せられています。

「パスワードがわからなくなった」「銀行引き落としはできるか」といった購入方法に関する質問や「1日の目安量はどのくらいか」「冷蔵庫で保管しても良いか」といったの摂取に関する質問など様々です。

問い合わせの中には「○○という薬を服用しているが併用して飲んでも良いか」「○○という成分と○○という成分の違いを知りたい」といった、専門的な質問がくることがあります。各メーカーではそういった質問に対応する、薬剤師やサプリメントアドバイザーなど専門の資格をもったアドバイザリースタッフの登用を積極的に行っています。薬剤師資格がなくてもできる仕事ではありますが、その多くが健康食品管理士(健康食品管理士認定協会)、栄養情報担当者/NR(国立健康・栄養研究所)、食品保健指導士(日本健康・栄養食品協会)、サプリメントアドバイザー(日本臨床栄養協会/日本ニュートリション協会)などの資格を持って顧客対応にあたっています。

薬剤師さんの中には、業務上なかなかサプリメントを扱う機会がないことから、サプリメントの知識をあまりない方もいらっしゃるはずです。そういう場合には、前述にあるサプリメントアドバイザー等の資格を取ってみるのも手。サプリメントアドバイザー等の資格をもっている方であればかなり重宝されるはずです。

なお、お客様相談窓口の仕事には、サプリメントメーカの仕事以外にも製薬会社での仕事もあります。いわゆるお客様向けのDI業務となることが多いようです。製薬会社自体にDI業務チームをおくこともあれば、DI業務自体を外部委託している会社もありますが、仕事内容にほとんど変わりはありません。

お客様相談窓口の仕事は、患者さん、あるいはお客様とコミュニケーションをとるのが好きな薬剤師さんにとってはぴったりの副業ですので、コミュニケーション能力に自信のある薬剤師さんはぜひ検討してみると良いでしょう。

どんな働き方なのか?

カスタマーサポートの仕事は電話またはメールを使用してお客様とコミュニケーションをとっていきます。会社にもよりますが、在宅ワークOKとするところも多いので、会社から離れたところに住んでいらっしゃる方でもパソコンさえあれば仕事ができてしまいます。電話での応答がメインの場合でも同様です。時間はだいたいが9:00~18:00。会社によっては対応時間を長くして交代制をとっているところもあるので、自分に見合った働き方ができるでしょう。また、ほとんどが土日祝はお休みとしているケースが多いので、平日休みの薬剤師さんにとっては空いた時間で仕事ができます。

副業として相談窓口業務をするメリット

薬剤師さんが副業としてお客様相談窓口の仕事をするメリットはPCスキルが上がることです。お客様相談窓口の仕事は、基本的にPC入力業務が必要となるので、普段あまりPCを使わない薬剤師さんにとってはPCスキルを上げるチャンスとなります。

この他にもお客様相談窓口の仕事を行うと、一人ひとりのお客様に対してしっかりと向き合うことができるため、ヒアリングスキルや顧客対応スキルが上がる可能性もあります。薬局やドラッグストアなどのでの店舗で働いていると、どうしても次の患者さんのこと常に意識する必要があり、丁寧な服薬指導ができない場合が多くあります。また、会社によっては”3分調剤が基本”などと言われることも少なくありません。以上のことから考えると、相談窓口の副業はコミュニケーションスキルをアップするための大切の時間になるかもしれません。

目の前のお客様の対応をしっかりと丁寧に行うことは、この仕事の醍醐味とも言えるため、コミュニケーションスキルの向上が期待できるでしょう。

副業として相談窓口業務をするデメリット

お客様によっては怒りっぽい人やクレーマー気味の方がいます。クレーム電話を受ける仕事ではないにしろ、話の中でクレームにつながるようなこともゼロではないため、万一そういった方にあたった場合はストレスが溜まるかもしれません。どの会社の仕事をするか、どれくらいのペースで仕事をするかにもよりますが、相談窓口の仕事は向き不向きが顕著です。まずは一度チャレンジしてみて、相談窓口の仕事の向き、不向きについて考えてみるのが良いかもしれません。 

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